いよいよ、「高校人生」の最後の日となる。
最後に「幸せだった」と思うことができたら、その人生は最高だ。
 ことさらの箴言でもなく、わたしがこう思っているだけである。
 
 長い生活の中では、いろいろなこともある。
 嬉しい。
 腹立たしい。
 悲しい。
 楽しい。
 たくさんのできごとがある中で、さまざまなことを思って日々を過ごしてゆく。
 そうしてたどり着いた終わりの時に、振り返ってみてどう感じるか。
 それは、本人にしかわからない。
 たとえ他人をどう騙そうと、自分自身の実感として必ず返ってくる。
 
 だから、「心が大切だ」「やったことは必ず全部自分に返ってくるよ」と、この6年間言い続け、君たちに自覚を促し続けてきた。
 
 これらのことは当然のことながら、君たちだけのことではなく、誰よりも自分自身の問題としても考えてきたことである。
 わたしが教壇に立って示したことは、どれだけ気持ちを大切にしてきたことであるだろうか。
 わたしは若く希望ある者たちにどのように振る舞い、どのような結末につながる舞いをしてきただろうか。
 
 3月1日の朝、これからこの文を印刷する今、たどりついた心情は、
君たちとともに毎日さまざまなことを学んだこの6年間は、わたしにとってとても幸せな日々であった。
というものである。
 
 君たちに、私の願いがなかなか届かないことを苦しく思った日々。
 君たちの休み時間や放課後の姿を見て、その元気さを喜んだ日々。
 君たちが世を渡るために、何が必要かと考えて示し続けた日々。
 
 すべてを合わせて、幸せだった、と言うことができる。
 
 ありがとう。
 
 これからの卒業式、「かっこよくやりたいな」とは思っているのだけど。
 うまくいかなかったらごめん。
 今もちょっと泣きそうになった。
 なにかあっても、笑ってゆるしてもらえるとうれしい。

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