あっという間に5月だな、というのが率直な実感だ。
 なにを言おうと、なにを言うまいと、もうすぐ仕事に一区切りがついてしまう。
 
 教壇に立って淡々と授業をしていても。
 放課後に講座をしていても。
 休み時間に早弁をしているのを見ても。
 やくたいもない質問をしに来ても。
 廊下で見かけて軽くあいさつをしても。
 教室でのんびりくつろいでいるのを見かけても。
 近寄るとちらっとイヤそうにするのを見てさえも。
 
 ともかく楽しい。
 
 いや、怒ったりへこんだり困ったりするのだが、それはごく瞬間的で、通り雨のようにそういう気持ちが過ぎてゆくと、最後に「楽しい」が残っている。
 我が子が何をしているのを見ていてもかわいくて仕方がないぐらい、どの生徒も大事に思ってしまう。
 
 実際のところはわからないが、おそらく余命わずかな者が抱く心境に相似しているのではないかという気がする。
 
 5月。
 6月。
 7・8月。
 9月。
 10月。
 11月。
 12月。
 
 授業は、あと7ヶ月。
 この生徒たちとの長い学校生活も、余命7ヶ月。
 
 
 なんだか、新緑がまぶしい。

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