調査書。

2006年1月18日 お仕事
 調査書を、書いている。
 
 「これが標準だ」なんていう調査書を、わたしは実のところ知らない。
 履歴書なんかの自己推薦書の書き方のようなハウツーモノがそうそうあるわけではないし、そもそも学校によって記載すべき内容が千差万別なのである。
 
 はっきり言って、よぅわからん。
 
 
 昼は授業をし、夕方は生徒を学校から追い出し、夜にデスクワークをし、帰宅して調査書の文面を考える。
 
 嘘はつかない。
 媚も売らない。
 虚飾に満ちた文面は、それは醜いから。
 
 その生徒の過去にやってきたこと、現在の姿を書き記す。
 そして。
 未来への期待を。
 
 不思議なことに、書く内容に困らないのである。
 むしろ、数あることの中で何を書き記そうかということに困る。
 今書いている生徒は。
 思いつく限り箇条書きにしたら20を越えてしまった。それをせいぜい2つか3つにする。文面を見ればその生徒の姿が浮かび上がるような表現を目指す。
 日を越えるぐらいから考え始め、第1案が3時ころになり、深夜なのでこっそり入浴し、それから見直して寝る。朝起きて、通勤し、教室の中の様子を見ながら良い表現がないか考え、また夕方に生徒を送り出してから、職員室で清書をする。
 
 先方の学校が、どこまで調査書を参考にするのかはわからない。
 それでもここまでこだわってしまうのは、送り出す側の誇りなのだろうな、と思う。
 
 縁薄く此の地で不本意な学校生活を送ったとしても。
 次に辿り着く彼の地では、良い学校生活を送ってほしい。
 
 振り向かずに立ち去っていく、その姿が凛々しければ。
 わたしはさびしいけれども幸せだ。
 
 
 キミに。
 鍵を、あげよう。
 行く手にある扉を、開けていくといい。

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