ウチのクラスで調理実習があった。
「今年はまだ授業風景をビデオなり写真なりに撮って保護者に紹介していなかったな」と思いつつ、学級通信ネタにすべく出かけようとした。
 だけど公開授業期間でその時間は他の先生の授業を見に行かなきゃならなくなった。
 楽しそうに調理実習に励む生徒たちを激写する試みは、あえなく撃沈。
 
 
 つぅか、ありえん。
 
 朝・職員会議。
 出欠確認。
 臨時会議。
 1時間目・古典。
 2時間目・生活記録の確認。
 3時間目・現代文。
 4時間目・現代文。
 5時間目・授業研究会。
 6時間目・現代文。
 7時間目・特別活動、大学見学の事前ガイダンス。
 帰りの会。
 3学年国語科うちあわせ。
 生徒と掃除。
 生徒の完全下校後に、保護者と電話で話す。
 
 デスクワークや教材研究などは、全てその後。
 「ひとつの授業の準備には最低でも2時間はかけるべきである」なんていう教科教育法の教科書なんか真っ青だゾ。
 
 
 さらには、わさわさと落ち着かない生徒も。
 授業内容にはいちおうの落としどころを設けて「最低限これだけ勉強すりゃこの時間は合格」っていうのだけは外さないようにしているつもりだけれど。
 そのうち、おこるゾー。
 ↑もうおこってますけど(^^;;
 
 
 そんな残業手当も繁忙手当もない教員にとって、何よりもうれしいのは生徒たちの成長とほんの少しの心遣い。
 「調理実習どうだった?」
 「うどんできた? うまかった?」なんて聞きました。
 そうすると、オジーが「センセ、あげるよー」なんて言って、作ったうどんをくれるのです。
 どうやら、今回の調理実習では麺を作って家へ持ち帰って食べるようです。
 ……いや、見た目すごいんだけど。うどんと言うよりは粘土細工だよ。こりゃ。
 「どう食うの?」
 「ゆでるんだってさ」
 ふーむ。ここ数年、自分でうどん茹でた時ないや。
 オジーのくれたぶんだと夕飯にするにはちょっぴり量が足りなかったんだけど、セノケンもうどんをくれたんだな。
 ……って、切ったはずの麺がくっついていて、まるで白子かモツだよ、それ。
 「ちゃんと食ってね」「日記に書いてね」なんて言われてしまったが、なんか不安である。(^^;;
 
 
 で。
 職員室で「もらっちゃったんですよー」って隣の席の先生たちにふたりの作ったうどんを見せた。
 オジーの元担任曰く。
 「あーあ、明日せっかくの休みだっていうのに腹痛で寝て過ごすなんて(w 」
 セノケンの元担任曰く。
 「髪型気にして髪の毛ぺたぺたさわりながら作ったんじゃないですか、それ?(w 」
 さすが、元担任だけあって的確に不安がらせる指摘をなさることよ(笑
 
 
 ともかくも家に帰って、一抹の不安をぬぐい去れずに夕飯作りに取りかかる。
 ……どっちのうどんもくっついてしまって塊のままなのですが。
 仕方ないのでもう一度こね直し、切って麺にする。
 麺つゆにタマネギとかつお節をたっぷり入れて温め、つゆの方もがんばることに。
 ……でも、茹でていつまで経っても麺が柔らかくなった感じがしない。
 おいおい、と思いながらつゆの方に麺を移し替えて、煮込みうどんを目指してみる。
 
 
 どんぶりに移し替えて夕飯開始。
 
 ……。
 ………。
 …………。
 
 海原雄山ならこう言うだろう、と思った。
 
 「これは人の食べるものではないッ!」
 
 いや、これはいくら愛があっても「うまい」とは言えんな(笑
 でも食べたけどね。
 さあ、予言が現実になって明日は寝通しか?!
 
 
 花婿修行が必要だよ、ふたりとも。
 まあ楽しいからいいけどさ。

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