学級通信64・65号。
2004年12月21日 学校・勉強振り込め詐欺(≒おれおれ詐欺)に騙されないために
☆せきね邸の近隣のご婦人の話
大学生の息子が自動車事故を起こした、という電話がかかる。落ち着いた男性の声で、息子の名前も知っていた。
電話をかわります、と言って別の声が聞こえる。ときおりすすり泣くような若い男性の声で「母さん……母さん……ごめん」などと言っていた。「いかにも優しい性格の、自分の息子のような声だった、と思い返した今もそう思う」と言っていた。
そしてまた、落ち着いた様子の男性が電話に出て、事故を示談にするために100万必要だ、と言うのである。動転して電話メモに書いたペン跡はぐちゃぐちゃ。
いったん電話を切り、「お金を用意しなくては」と思っていたところに、普段から親しい友人から電話が来て、「落ち着いて、落ち着いて。まず息子さんと直接連絡を取って!」と言われて「おれおれ詐欺」の可能性に思い当たり、息子の携帯電話に何度も連絡をかけた。
息子はそのとき大学の授業中で返事を返せなかったのだが、しばらく後に互いに確認を取り合って詐欺であったことが判明。警察に届けを出し、詐欺は防がれた。
息子と連絡がつくまでの時間が長かったこと、長かったこと、とご婦人は言っていた。
☆やはり近隣の(上とは別の)ご婦人の話
「そろそろ昼ご飯にしようかな」と思っていた時、いきなり電話がかかってきた。
「△△警察の□□です。お宅のご主人が事故を起こしました。相手が示談にしてもいいと言っていますので、○万円を振り込んでください」とのこと。
でも実は旦那さん、たまたま平日の休暇を取っていた。電話で応対している様子を何気なく見に来て、奥さんの表情が不審なのを知った旦那さん、電話を替わって毅然と「○○だが、ウチに何か用か?」と尋ねたところ、電話は無言で切れた。
その後事情を知って、ふたりで大笑いしたという。
一般的に「おれおれ詐欺」と言われているが、なんとか金銭を騙し取ろうとする手口は、どんどん巧妙になっている。
少し前に、我が校のご家庭から「子どもを誘拐した」という脅迫電話があったと言うことも話した時があったが、それも詐欺を企んだ可能性も高いように今となっては思われるのである。
有り難いことに、ご家庭からすぐに学校へ不審電話があった旨の連絡があった。
その時にはせきねも含め職員室にいた教員が動いて、連絡のあった生徒が普通に授業を受けていることを確認し、また念のために欠席連絡のあった以外の全生徒のことを確認した。そうして何も異常のないことを把握して、混乱が拡大するのを防いだのである。
何もなかったからこそ、後でいくらでも笑い話にすることができる。
敢えて言おう。
「平和な、安心できる生活を脅かそうとしている輩」「他人を不幸に陥れようとすきをうかがっている者」すなわち「我々の敵」は明確に存在している。
そんな卑劣な奴らを喜ばせるようなことは、断じてあってはならないのである。
日常の生活の在りようがいかに大切か、をこれらの出来事は教えてくれる。
最初のご婦人の場合、親しい友人が居なくて普段の電話でコミュニケーションをとる事がなかったら、そのまま騙されていたかもしれない。信頼し合うことが万全でなくてケイタイに連絡が来ても平然と無視するような親子だったら、やはり返事を待ち続けることは難しかっただろう。
二番目に挙げたご婦人の場合、休みになって競馬でも何でもどこかに行ってしまう旦那さんだったら、やはり騙されてしまうかもしれない。奥さんの様子を見てぱっと矢面(?)に立つような方だから、詐欺をあっさりとシャットアウトできたとも言えよう。
我が校の話であれば、授業態度がぐちゃぐちゃであったり、好き勝手にどこかに遊びに行ってしまうような学校だったならば、「誰々が居ない!」と大騒ぎになってしまうだろう。
警視庁のホームページには様々な情報がある。
(安全な暮らし http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/anzen/sub0.htm)
「振り込め詐欺」については、例えばこのようである。
☆電話がかかってくるのは、午前10時から午後2時までの時間帯がほとんど。
(=金融機関が営業している時間帯)
☆孫や息子、配偶者などを装い、「お金が必要になった。口座にお金を振り込んで」と言う。
☆お金が必要な理由は、交通事故の示談金、弁償費、借金の返済、妊娠中絶費用などさまざま。
☆後から○○さんから連絡が行くから」などと言って一旦電話を切る。
または、すぐ別の人に替わり、後ろでは、ご主人、お子さん、お孫さん等を装って泣いている声がする。
☆「どうなってもいいのか」などと言って、不安がらせる。
☆銀行等の閉店間際に振り込みを要求してきて、「時間がない」と言って急がせる。
※最近は、脅迫めいた言動も見られます。
「息子さんに車をぶつけられました」・「今日中に借金を返さなければ」・「滞納している家賃を払え」など
では、中学生の諸君(もしくは君たちの兄弟姉妹)は、どのようにしたら自分の家庭が被害に遭わずに済むだろうか。
(1)外出する時は必ず、どこへ行くか、家族に告げる。
(2)何時まで出かけるか、だいたいの目安を明らかにしておく。
(3)予定が変わったら、その時点で連絡をする。
おそらく、小学生の時から言われ続けていることであろう。しかし、これら当たり前のことがきちんとできていれば、「振り込め詐欺」の話のおかしさに気付きやすくなるはずである。さらに、
(4)携帯電話を持って移動している場合、家族からの連絡は必ず返事をする。
よくいるのである。遊んでいる最中に家から連絡が来ると、無視してしまう中学生が。「遊びを邪魔したいから電話をかけてくる」ような家族なんて、居るわけがないのに。
そして、なによりも。
(5)家族で語り合い、信頼し合い、励まし合う。"一家和楽"を心がける。
どんなことにも崩れない、家族の絆。これに勝てる詐欺なんか無いのだ。
☆せきね邸の近隣のご婦人の話
大学生の息子が自動車事故を起こした、という電話がかかる。落ち着いた男性の声で、息子の名前も知っていた。
電話をかわります、と言って別の声が聞こえる。ときおりすすり泣くような若い男性の声で「母さん……母さん……ごめん」などと言っていた。「いかにも優しい性格の、自分の息子のような声だった、と思い返した今もそう思う」と言っていた。
そしてまた、落ち着いた様子の男性が電話に出て、事故を示談にするために100万必要だ、と言うのである。動転して電話メモに書いたペン跡はぐちゃぐちゃ。
いったん電話を切り、「お金を用意しなくては」と思っていたところに、普段から親しい友人から電話が来て、「落ち着いて、落ち着いて。まず息子さんと直接連絡を取って!」と言われて「おれおれ詐欺」の可能性に思い当たり、息子の携帯電話に何度も連絡をかけた。
息子はそのとき大学の授業中で返事を返せなかったのだが、しばらく後に互いに確認を取り合って詐欺であったことが判明。警察に届けを出し、詐欺は防がれた。
息子と連絡がつくまでの時間が長かったこと、長かったこと、とご婦人は言っていた。
☆やはり近隣の(上とは別の)ご婦人の話
「そろそろ昼ご飯にしようかな」と思っていた時、いきなり電話がかかってきた。
「△△警察の□□です。お宅のご主人が事故を起こしました。相手が示談にしてもいいと言っていますので、○万円を振り込んでください」とのこと。
でも実は旦那さん、たまたま平日の休暇を取っていた。電話で応対している様子を何気なく見に来て、奥さんの表情が不審なのを知った旦那さん、電話を替わって毅然と「○○だが、ウチに何か用か?」と尋ねたところ、電話は無言で切れた。
その後事情を知って、ふたりで大笑いしたという。
一般的に「おれおれ詐欺」と言われているが、なんとか金銭を騙し取ろうとする手口は、どんどん巧妙になっている。
少し前に、我が校のご家庭から「子どもを誘拐した」という脅迫電話があったと言うことも話した時があったが、それも詐欺を企んだ可能性も高いように今となっては思われるのである。
有り難いことに、ご家庭からすぐに学校へ不審電話があった旨の連絡があった。
その時にはせきねも含め職員室にいた教員が動いて、連絡のあった生徒が普通に授業を受けていることを確認し、また念のために欠席連絡のあった以外の全生徒のことを確認した。そうして何も異常のないことを把握して、混乱が拡大するのを防いだのである。
何もなかったからこそ、後でいくらでも笑い話にすることができる。
敢えて言おう。
「平和な、安心できる生活を脅かそうとしている輩」「他人を不幸に陥れようとすきをうかがっている者」すなわち「我々の敵」は明確に存在している。
そんな卑劣な奴らを喜ばせるようなことは、断じてあってはならないのである。
日常の生活の在りようがいかに大切か、をこれらの出来事は教えてくれる。
最初のご婦人の場合、親しい友人が居なくて普段の電話でコミュニケーションをとる事がなかったら、そのまま騙されていたかもしれない。信頼し合うことが万全でなくてケイタイに連絡が来ても平然と無視するような親子だったら、やはり返事を待ち続けることは難しかっただろう。
二番目に挙げたご婦人の場合、休みになって競馬でも何でもどこかに行ってしまう旦那さんだったら、やはり騙されてしまうかもしれない。奥さんの様子を見てぱっと矢面(?)に立つような方だから、詐欺をあっさりとシャットアウトできたとも言えよう。
我が校の話であれば、授業態度がぐちゃぐちゃであったり、好き勝手にどこかに遊びに行ってしまうような学校だったならば、「誰々が居ない!」と大騒ぎになってしまうだろう。
警視庁のホームページには様々な情報がある。
(安全な暮らし http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/anzen/sub0.htm)
「振り込め詐欺」については、例えばこのようである。
☆電話がかかってくるのは、午前10時から午後2時までの時間帯がほとんど。
(=金融機関が営業している時間帯)
☆孫や息子、配偶者などを装い、「お金が必要になった。口座にお金を振り込んで」と言う。
☆お金が必要な理由は、交通事故の示談金、弁償費、借金の返済、妊娠中絶費用などさまざま。
☆後から○○さんから連絡が行くから」などと言って一旦電話を切る。
または、すぐ別の人に替わり、後ろでは、ご主人、お子さん、お孫さん等を装って泣いている声がする。
☆「どうなってもいいのか」などと言って、不安がらせる。
☆銀行等の閉店間際に振り込みを要求してきて、「時間がない」と言って急がせる。
※最近は、脅迫めいた言動も見られます。
「息子さんに車をぶつけられました」・「今日中に借金を返さなければ」・「滞納している家賃を払え」など
では、中学生の諸君(もしくは君たちの兄弟姉妹)は、どのようにしたら自分の家庭が被害に遭わずに済むだろうか。
(1)外出する時は必ず、どこへ行くか、家族に告げる。
(2)何時まで出かけるか、だいたいの目安を明らかにしておく。
(3)予定が変わったら、その時点で連絡をする。
おそらく、小学生の時から言われ続けていることであろう。しかし、これら当たり前のことがきちんとできていれば、「振り込め詐欺」の話のおかしさに気付きやすくなるはずである。さらに、
(4)携帯電話を持って移動している場合、家族からの連絡は必ず返事をする。
よくいるのである。遊んでいる最中に家から連絡が来ると、無視してしまう中学生が。「遊びを邪魔したいから電話をかけてくる」ような家族なんて、居るわけがないのに。
そして、なによりも。
(5)家族で語り合い、信頼し合い、励まし合う。"一家和楽"を心がける。
どんなことにも崩れない、家族の絆。これに勝てる詐欺なんか無いのだ。
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