オウム松本被告の次男、入学拒否の中学校を提訴へ
2006年04月07日07時45分

 オウム真理教元代表の次男(12)が、私立春日部共栄中学(埼玉県春日部市)に合格しながら入学を拒否された問題で、次男側は近く、学校側に損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こす。教職員の間には「子どもに罪はない」という声もあったが、他の受験生への影響を懸念する意見が多かった。「高校、大学でも同じような経験をするのではないか」。次男は、そんな不安を口にした。

 共栄中は今春、入試を計3回行った。次男は第2回入試を受け合格。さらに2月6日の第3回も受けた。いい成績で特待生になるためだった。
 同日夜、教職員十数人が集まった。合否を決める会議だった。
 「松本被告の子では」。そんな声があがった。自宅が遠く、合格者で再受験したのは数人だったため目立ったという。
 「まだ小6」「子どもに罪はない」といった意見も出た。しかし、「入学させれば辞退者が出て学校経営に影響が出る」などの反論も相次ぎ、被告の子と確認されれば入学を拒否することが決まったという。
 
 
 次男の髪は襟足まで伸び、顔にはあどけなさが残る。
 「はねられちゃった……」。声変わり前の細い声で語り始めた。
 社会の拒否反応は初めてではない。大手進学塾も断られ、5年生の秋、電車で30分ほど離れた塾に通い始めた。
 入試は「緊張したけど、理科と社会はよくできたかな」。翌日、自宅のパソコンで合格を確認。家族と焼き肉でお祝いをした。
 
 2月11日。学校側と折衝した姉たちが帰宅し、入学を拒否されたと伝えると、次男は涙を浮かべながらテレビに向かってゲームを続けたという。
 
 
 3月に入って学校側は中高の新入生と中学の在校生の家庭すべてに電話で方針を説明。入学させるべきだとの意見は皆無だったという。
 地下鉄サリン事件で教え子をなくした教員がいたことも分かった。
 
 同校関係者は「一私立学校が背負いきれる問題ではない」と語った。
 
 
 父が逮捕されたのは、次男が1歳2カ月の時だった。教団が起こした事件が理解できない間は「学校でいじめられるのは何でだろうと思った」。物心がついて父に初めて会ったのは、04年秋。拘置所で「会えてうれしいです」と声をかけた。返事はなかった。
 
 次男は地元の公立中に通う。「高校、大学でもはねられるんじゃないかっていう恐怖感がある」という。中学でやりたいことを尋ねると、「全くない」と話した。

 コメントしようと思ったけれど、まとまらない。
 この事件がわたしの器量を超えてしまっているということなのだろう。

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