WBC気になって…小5担任がテスト中にTV観戦「楽しみにしていた児童もいたし」……って楽しけりゃ良いのかよ、というツッコミを入れてしまったぃ。
大阪市平野区の市立小学校で16日、5年生のテスト時間中に、担任の男性教諭(47)が教室のテレビで野球の国・地域別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の日本―韓国戦を観戦していたことがわかった。
テストに集中できなかった児童もいたという。教諭は「楽しみにしていた児童もいたし、自分も経過が気になってつい見てしまった。軽率だった」と謝っている。
同小によると、教諭がテレビを見ていたのは4、5時間目のテスト中と給食時間など。中継が始まった正午ごろ、テレビのスイッチを入れ、テストの監督をしながら約5分間、観戦した。給食中は児童と一緒に声援を送っていた。5時間目が始まってからもスイッチを時々入れ、日本の好機に「打て」などと叫ぶ児童もいたという。
このテストは成績には関係ないといい、時間内にできなかった児童は、その後も続けて取り組んだ。
(読売新聞) - 3月19日3時6分更新
このwebニュース、ジャンルは"教員の不祥事"に入ってました。
まあ、どこまでが"不祥事"なのやらとも思うけど。
ウチのクラスで見ていた生徒がいました。勝手に教室のテレビつけて。「何考えているんだっ!」と叱りましたが。
「"WBC"だからどうしても観たいんだ」という理由が正当ならば、たとえばわたしが「"鋼の錬金術師スペシャル"だからどうしても観たいんだ」と言って教室のテレビで観ていても良いっていうことになってしまうわけで。
じゃあ「"パラリンピック"なら良いのか」とか「"ドラえもんスペシャル"ならばいいのか?」とか、感情論や番組の好みではこの話は混乱するだけだと思う。
他の事件や法律を眺めてみる。
平成16年2月12日午後3時頃、愛知県名古屋市中村区のJR名古屋駅構内で神奈川県在住の男性会社員(25)が、公衆電話の台でノート型パソコンを使った際、足元にあった清掃用のコンセントから電気を約5分間無断で使用していたところを警戒中の県警鉄道警察隊員に発見され、事情聴取を受けました。
同県警は「電気の無断使用は窃盗罪」として、近くこの会社員を窃盗の疑いで書類送検するとのことです。
この会社員は出張中だったといい、「会社にメールを送ろうとしたが充電不足だったんです。コンセントが目に入ったので、つい使ってしまいました」と話しているとのことです。使用した電気代は約“1円”でした。
刑法 第36章 窃盗及び強盗の罪学校の電気も、無断であったり勝手に使ったりすれば、これと同じなのではないか。
第235条(窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役に処する。
第245条(電気)
この章の罪については、電気は、財物とみなす。
公立の学校でも私立の学校でも、電気はその学校の所有する財物だ。「児童生徒全員に対する教育のために必要である」もしくは「より良い教育を目指すための教材準備として必要である」と判断してテレビ番組を用いるのでない限り、厳に慎むべき行動であろう。
まあ、窃盗と言うのは言葉が悪すぎるにしても。
道徳やら戦争やらについて考えさせるために「火垂るの墓」を生徒全員で観るのはアリかもしれないが、日本を応援して愛国心を育てるためにWBCを観る、というのはいささか無理がありそうだ。生徒全員の愛国心が増しそうか、と問えば、疑わしいと答えざるを得ない。(もちろん教育の結果が不十分だったということも多々あるが、それと、最初から教育的効果が見込まれないということとは明らかに異なる)
自分の学校についてニュースで特集されているとか、スポーツの代表として試合をしているテレビ中継を応援するとか、大きな事件が起きて万が一の非常事態に備えるとか、そういう時はむしろテレビを積極的に使うべきであろう。
しかしそうではなくて、これといった理由もなく学校でテレビを観るということに、わたしは個人的には賛成できない。
ビデオでもPCでも、録画して後で視聴するための機械は広く普及している。
そもそも授業時間・勤務時間であればなおさらである。
学校という場所での仕事は。
床屋がラジオ流したり、定食屋がテレビつけていたりするのとは違うのだから。
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