しゅじんこう のなまえをいれてください。
2006年2月19日 お仕事
PS2 スクウェア 2001/07/19 ¥9240
「書く」ということは、けっこう苦しい。
ものを書く「いのち」の割合を考えれば、そういうふうに言っても良いのではないか、という気がする。
頭が良い、頭が良い、と言われても、文字を書く習性のある動物を聞かない。
ヒトであっても、文字を持たない文化さえある。
文字が無ければ無いで他の能力や文化やらを持っているわけだが、どうしても文字以上の効率を誇る文化は無さそうな気がする。
「文字で残す」ということが無ければ、ヒトも他のいのちと同じように、個体個体の範囲で、生まれてまっさらな能力と寿命の中でやりくりをしなければならない。
口承文学を考えればよく判る。
文字の無い世界では、部族が死に瀕すれば文化はそこで途絶えてしまう。
「書く」ということは、苦しいことだけれども大切なことなのではないか、という気がする。
「せきね(仮名)さん、ゲームをする人たちの中にはね」
快楽の錬金術師などというふざけた名前を自称する友人が言っていた。
「最初で『つまらない』といって投げ出してしまう人がいるの。どこらへんだと思う?」
「…操作方法?」
「まあ、操作性って大事だけどさ」
「…オープニングムービー?」
「いや、それだとそもそも買わないと思うよ」
「…どこ?」
へぇ、意外とわからないものかなぁ、と言う。
「キャラクターの名前を決めるところ。そんな変な顔しないでよ」
相当、怪訝そうな表情を浮かべていたらしい。
「これからのストーリーがわからないし、そもそもある字数以内で名前を決めるのはダメ、って拒絶反応をするらしいよ? それぐらいならば、最初から名前が決まっていたほうが安心できるんだって」
「ゲームの批評でよくあるよね、『これはゲームではなくて映画だ』『ストーリーに分岐がない』『一本道だ』って。これってさ、そうじゃないと遊んでくれない人たちがいるってことなの。"やりこみをする人たち"じゃなくて、"そういう人たち"のほうが、この業界を実際に支えているんだよね」
「…『なんで名前を決めなきゃいけないんだよ、メンドクサイ』って言うオコサマがいるってこと?」
「そそ」
「…うっは (^^;;」
「『この世界で名前を言うことができる者はそう多くはないのだ』って語らせるオープニングの某ゲームがあるけどさ、アレってけっこうスゴイと思った」
あそこのゲームって、挑戦的なんだよねぇ、と。
「せきねセンセ、子どもたちをほめてあげてよ」と言われる。
「仮にいくら話しかけやすいセンセだとしたって、他人で大人なんだからさ、自分の意見を言えただけ、書けただけですごいことなんだよ」
「…そうかな?」
「利口そうでいて一番バカなやり方、せきねさんのトコの子たちはきっとしないでしょ。なんかあると当たり障りのないことを書いたり、『わかりません』なんて言って、波風も立たせず、ちっぽけな自分を守ったつもりになって。いざ目立つ者や一生懸命な者がいると、小さなミスを捜し、軽んじて、バカにする。余計なことをするから失敗するんだ、って。…そうしてがんじがらめになってダメになっていくのは自分自身なのに、ねぇ」
昔の自分、ばかだったな。
そう言う。
「せきねさんと、せきねさんのまわりにいるセンセたちが子どもを見捨てたら、きっと誰も、その子たちを見守ってあげる大人、いないよ。そういう気がする。…せきねさん、かなーり正直者じゃん。『あーあ、黙っていればラクなのに』って時にも、物言うじゃん。そういうせきねさんが『すごいなぁ』と思うんでしょ、職場の人を」
「…そうじゃなきゃ、俺らみたいな"子どもを食い物にする大人"が好き放題するだけだから。"1万もしない額でガキの将来を誤らせる合法麻薬のバイニン"ってやつ」
まぁわからないけどさ、とか言いつつ、好き放題言わないでほしいな。
…重いよ、それ。
最近、重いんだ。ひどく。
「書く」ということは、けっこう苦しい。
ものを書く「いのち」の割合を考えれば、そういうふうに言っても良いのではないか、という気がする。
頭が良い、頭が良い、と言われても、文字を書く習性のある動物を聞かない。
ヒトであっても、文字を持たない文化さえある。
文字が無ければ無いで他の能力や文化やらを持っているわけだが、どうしても文字以上の効率を誇る文化は無さそうな気がする。
「文字で残す」ということが無ければ、ヒトも他のいのちと同じように、個体個体の範囲で、生まれてまっさらな能力と寿命の中でやりくりをしなければならない。
口承文学を考えればよく判る。
文字の無い世界では、部族が死に瀕すれば文化はそこで途絶えてしまう。
「書く」ということは、苦しいことだけれども大切なことなのではないか、という気がする。
「せきね(仮名)さん、ゲームをする人たちの中にはね」
快楽の錬金術師などというふざけた名前を自称する友人が言っていた。
「最初で『つまらない』といって投げ出してしまう人がいるの。どこらへんだと思う?」
「…操作方法?」
「まあ、操作性って大事だけどさ」
「…オープニングムービー?」
「いや、それだとそもそも買わないと思うよ」
「…どこ?」
へぇ、意外とわからないものかなぁ、と言う。
「キャラクターの名前を決めるところ。そんな変な顔しないでよ」
相当、怪訝そうな表情を浮かべていたらしい。
「これからのストーリーがわからないし、そもそもある字数以内で名前を決めるのはダメ、って拒絶反応をするらしいよ? それぐらいならば、最初から名前が決まっていたほうが安心できるんだって」
「ゲームの批評でよくあるよね、『これはゲームではなくて映画だ』『ストーリーに分岐がない』『一本道だ』って。これってさ、そうじゃないと遊んでくれない人たちがいるってことなの。"やりこみをする人たち"じゃなくて、"そういう人たち"のほうが、この業界を実際に支えているんだよね」
「…『なんで名前を決めなきゃいけないんだよ、メンドクサイ』って言うオコサマがいるってこと?」
「そそ」
「…うっは (^^;;」
「『この世界で名前を言うことができる者はそう多くはないのだ』って語らせるオープニングの某ゲームがあるけどさ、アレってけっこうスゴイと思った」
あそこのゲームって、挑戦的なんだよねぇ、と。
「せきねセンセ、子どもたちをほめてあげてよ」と言われる。
「仮にいくら話しかけやすいセンセだとしたって、他人で大人なんだからさ、自分の意見を言えただけ、書けただけですごいことなんだよ」
「…そうかな?」
「利口そうでいて一番バカなやり方、せきねさんのトコの子たちはきっとしないでしょ。なんかあると当たり障りのないことを書いたり、『わかりません』なんて言って、波風も立たせず、ちっぽけな自分を守ったつもりになって。いざ目立つ者や一生懸命な者がいると、小さなミスを捜し、軽んじて、バカにする。余計なことをするから失敗するんだ、って。…そうしてがんじがらめになってダメになっていくのは自分自身なのに、ねぇ」
昔の自分、ばかだったな。
そう言う。
「せきねさんと、せきねさんのまわりにいるセンセたちが子どもを見捨てたら、きっと誰も、その子たちを見守ってあげる大人、いないよ。そういう気がする。…せきねさん、かなーり正直者じゃん。『あーあ、黙っていればラクなのに』って時にも、物言うじゃん。そういうせきねさんが『すごいなぁ』と思うんでしょ、職場の人を」
「…そうじゃなきゃ、俺らみたいな"子どもを食い物にする大人"が好き放題するだけだから。"1万もしない額でガキの将来を誤らせる合法麻薬のバイニン"ってやつ」
まぁわからないけどさ、とか言いつつ、好き放題言わないでほしいな。
…重いよ、それ。
最近、重いんだ。ひどく。
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