NHK「プロジェクトX」に“やらせ” 主役教師もNHKに反論

 NHKの看板ドキュメンタリー番組「プロジェクトX 挑戦者たち」(火曜・後9時15分)の放送内容が事実と異なるとして、取材を受けた大阪府立淀川工業高校(大阪市旭区)が、NHKに再放送をしないよう申し入れを行っていたことが23日、分かった。

 問題が起こったのは5月10日放送の「ファイト! 町工場に捧げる日本一の歌」。淀川工業を舞台に、新人教師が合唱部を作って荒れた生徒たちを成長させ、コンクールで日本一を獲得するまでを描いたストーリー。視聴率は10・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。

 NHKには放送直後から電話やメールで「感動した」などという反響がある一方、同校OBなどからは「事実と違う」などと批判が複数寄せられているという。

 ストーリーの主役として描かれた同校合唱部顧問は、大阪・朝日放送がこの日放送したインタビューで「(パトカーの話は)冗談で話したら、(NHKの)ディレクターが(番組に)入れたというから『うそやから、入れんといて』と言った」「合唱部は学校側から作ってほしいと言われた」などと反論。NHKには削除を申し入れたが「編集が間に合わない」と断られたという。

 番組内では触れられなかったが、淀工には当時から全国レベルの吹奏楽部があり、当時を知る関係者は「ワルの生徒たちの集まりのような“問題校”ではなかった」と指摘している。

◆番組で放送されたのは次のようなストーリー。
 《1979年、淀工の生徒たちは授業をさぼり、ゲームセンターに入り浸りバイクで暴走など問題を起こす生徒が続出し、年に80人の退学者が出た。そこに赴任した合唱経験のある23歳の新人教師が「歌を通して、生徒たちを変えられないか」と、やる気のない生徒たちを集めて3年後に合唱部を作った。関西合唱コンクールに初出場した時には、主催者がパトカーを呼ぶなどしたが銀賞。のちに全国大会に出場し、金賞を獲得した》

◆NHK「表現に行きすぎ」
 NHKでは「番組終了後、学校側から当時学校が荒れていたことの表現や退学者の数などが事実と異なるという指摘がありました。表現に一部行きすぎがあった」ことは認めたうえで、「誠意を持って、学校側と話し合っているところです」とコメント。同局によれば、一部で報じられた番組の制作過程で教師側から「番組をやめてほしい」との申し入れはなかったという。番組については昭和50年代の淀川工業高校の合唱部生徒と教師の奮闘と心の交流を、教育現場の応援歌として作ったものと説明。
(スポーツ報知) - 5月24日8時1分更新


 ニュースソースが若干気になりますが(笑)、「あーあ、やっちゃったな」という思いがしますな。

 「プロジェクトX」がなんで「プロジェクトX」なのかといえば、ドキュメンタリーだからでしょう。
 言い換えれば、「こんな実話があったんだ」という点に感動しているから見る人がいるわけで。それが「今回は実話かな、どっかに作り話があるのかな」と考えたら、面白くもなんともない。
 
 作り話をしたければ、作り話だと最初に言えばいいのだ。
 この「くまにっき」みたいに。フィクションに対して事実じゃない、なんて思うのはナンセンスであって、フィクションにはフィクションなりの楽しみ方がある。
 
 今回の事件だって、たとえば「あの『プロジェクトX』の取材から生まれた、大感動のドラマ!」とかなんとか言って、フィクションの番組なり映画なりにしてしまえば何の問題はない。というか、それはそれで楽しむことができたはず。
 
 今回の事件で、また荒んだ目に戻っていくヲヤヂ達が増えるかと思うと涙を禁じ得ませんな。
 
 ヲヤヂにだって、夢を持たせてあげてもいいはずなのに。

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