三日会わなければ

 ようやく4月が終わり、休みがもらえる。正直に、そう思ってしまう。
 何をすれば良いクラスになるか。みんなに対してどのような提案や指示をすれば、迷いなく、また充実した中学生活を送ることができるのか、それだけを考えた日々だった。

 新クラス発表。入学式。始業式。健康診断。写真撮影。フィールドワーク。歯科検診。保護者会。定期演奏会。スポーツテスト。22日のうちに、10ものイベントがあった4月。
 さらに、放課後講座もあり、部活動も始まっている。

 そんななかで、みんな本当によくがんばっている。
 大変ではあったが、みんなのがんばりを見るとうれしい。

 「生活記録」の日記を、ほぼ全員が、4行以上、ていねいにしっかりと書き続けている。1年生の時と比べたら、ものすごい進歩だと思う。
 また、「ねむい」「つかれた」と言いながらも、放課後講座の最後まできっちりと勉強し続けている姿を廊下から見てきた。
 あるいは部活動では、グラウンドを何周もしている姿を放課後の教室から見てきた。
 その後に教室に戻ってきて、窓から入ってくる風に涼みながら、わいわいとうれしそうに語り合っている姿を見てきた。
 そして登下校で、休み時間で、ときには礼儀に不慣れな対応にいやな思いをしながらも、良き先輩として1年生たちにあいさつをしている姿を見てきた。
 
 
 三国志の時代、呉(ご)という国に呂蒙(りょもう)という武将がいた。
 10代半ばから戦場に出ていたが、主君から勉学の必要性を諭されてから、学者も負けるほどの読書をし、呉の国の武将であると同時に軍師にもなった人物である。
 かつての腕力のみの姿とはうってかわって、あまりの学識の深さに驚いた仲間の武将に対して、呂蒙はこう言ったという。
 
 士、別れて三日、刮目して相待す。
(士たるもの、三日会わなければ目を見開いて対面せねばなりません。)

 士とは、役人もしくは武将を意味する。
 立派な人物に対しては、三日会わずにいたならば、昔のままでいると思っていてはならない。急成長している姿を新しい目で見なければならない、ということである。
 
 
 ともどもに、こういう心意気でいよう。
 この1ヶ月間にも、みんなずいぶんと成長できた。
 さらにゴールデンウィーク期間に何かをつかみ、何かを感じ取り、また一段と成長してみんなで集い合おう。お互いに尊敬し合えるようになろう。

 せきねも、良いクラスとは、良い授業とは、良い教員とは、を勉強してくる。
 (4/25、29、5/1、2、3、5、9、16、東京・千葉各地の勉強会に行ってきた/行ってくる。もちろん、我が校は私立なので独自の学校の方針がある。だから勉強会に行って学んだことがすべて実行できることとは限らない。けれど着実に前進している気がして楽しい。……ちなみに、「五色百人一首」はこういった勉強会の中で知った教材である。)
 
 どうか事故だけは気をつけて。
 ………そして、宿題はサボらないこと。いいね?

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索