学級通信98号予定。
2004年3月25日 学校・勉強 学級通信の95〜97号は個人に宛ててのメッセージなので上げず。
夜に今年度の打ち上げがあり、帰宅後に文を書いた。
人生行路
昨日の夜、ユヅ先生ら、今年度で離任なさる先生方を送る会が行われた。
席上、ユヅ先生は師匠である先生の話をなさった。
もともと教員になるとき、ユヅ先生は数学と物理とをともに教えることができて、両方をやれるようになりたい、と思っていたそうだ。
しかし、師匠に出会って認識が変わった、とのことだった。
数学を教えている師匠の授業は、いつ見に行ってもレベルの高さに驚くことばかりだったという。
その師匠、やさしく教えていると思いきや、とても厳しい先生であったとか。勉強をしてこなければものすごく怒るし、「バカヤロウ」とも言って叱りとばすのだそうだ。
そうしたら怒られた生徒の方だって楽しいわけがない。師匠に怒られた生徒が、ある時、ユヅ先生にグチを言ったそうだ。
「あんなに怒らなくたっていいのに。うるさい。ムカツク」と。
そこでユヅ先生は「授業もキライなの?」と質問した。
そうしたら、「いや、くやしいけど授業はすごい。わかりやすい」ということだったらしい。
また師匠は、毎週のように補講を開いた。そこには、やる気のある生徒や目標に向かってがんばっている生徒が自然に集まった。そして生徒たちの実力がどんどん伸びていき、それぞれが東京大学をはじめとする難関大学に合格し、「先生のおかげで目標を達成できました」「東大に入ることができました」と大感謝されていたのだそうだ。
「好きな先生の授業がよくわかる」って、良いことだ。
「きらいなのに授業がよくわかって、きっちり理解できて、試験でも点数を取れるようになる」って、ものすごいことだと思う。
ユヅ先生は、こう言った。
「その時に、『数学と理科を教えるのではなく、理科の中でも物理を極め、物理教育の世界で、師匠のような高みに昇りたい』そう思ったんです」と。
話をしていた時のユヅ先生は、本当に輝いて見えた。
目標が具体的な人は、本当に強い。
尊敬し、同じようになりたいと思う「師匠」がいる人は、本当にすごい。
同僚として、ユヅ先生とお別れするのは、ものすごくものすごく残念だ。
中等部の生徒の中でもそう思う人はたくさんいると思う。特に、ユヅ先生との関わりが一番多かったクラスでは、離任の話を知って涙ぐんでいた子もいたと聞いている。
決めた誓いを果たすために「別れ」が必要ならば、(残念だけれども)あえて喜ぼうと思う。
人生には出会いと別れがある。
別れがあるからこそ人の世は美しく、出逢いがあるからこそ人の世はすばらしい。
日本中にたくさんの学校があって、そのなかにウチの学校があって、中等部と高等部とに別れていて、1年と2年と3年があって、1年も6クラスに別れていて。
そのなかで、ユヅ先生はせきね組に厳しくもあたたかい理科の授業をしてくれた。
長い長い人生のなかで、たった一瞬だけ歩いている道が重なった。
この、ものすごい巡り合わせ。
せきねにも目標があり、果たすべき誓いがあることを思い出したひとときだった。
夜に今年度の打ち上げがあり、帰宅後に文を書いた。
人生行路
昨日の夜、ユヅ先生ら、今年度で離任なさる先生方を送る会が行われた。
席上、ユヅ先生は師匠である先生の話をなさった。
もともと教員になるとき、ユヅ先生は数学と物理とをともに教えることができて、両方をやれるようになりたい、と思っていたそうだ。
しかし、師匠に出会って認識が変わった、とのことだった。
数学を教えている師匠の授業は、いつ見に行ってもレベルの高さに驚くことばかりだったという。
その師匠、やさしく教えていると思いきや、とても厳しい先生であったとか。勉強をしてこなければものすごく怒るし、「バカヤロウ」とも言って叱りとばすのだそうだ。
そうしたら怒られた生徒の方だって楽しいわけがない。師匠に怒られた生徒が、ある時、ユヅ先生にグチを言ったそうだ。
「あんなに怒らなくたっていいのに。うるさい。ムカツク」と。
そこでユヅ先生は「授業もキライなの?」と質問した。
そうしたら、「いや、くやしいけど授業はすごい。わかりやすい」ということだったらしい。
また師匠は、毎週のように補講を開いた。そこには、やる気のある生徒や目標に向かってがんばっている生徒が自然に集まった。そして生徒たちの実力がどんどん伸びていき、それぞれが東京大学をはじめとする難関大学に合格し、「先生のおかげで目標を達成できました」「東大に入ることができました」と大感謝されていたのだそうだ。
「好きな先生の授業がよくわかる」って、良いことだ。
「きらいなのに授業がよくわかって、きっちり理解できて、試験でも点数を取れるようになる」って、ものすごいことだと思う。
ユヅ先生は、こう言った。
「その時に、『数学と理科を教えるのではなく、理科の中でも物理を極め、物理教育の世界で、師匠のような高みに昇りたい』そう思ったんです」と。
話をしていた時のユヅ先生は、本当に輝いて見えた。
目標が具体的な人は、本当に強い。
尊敬し、同じようになりたいと思う「師匠」がいる人は、本当にすごい。
同僚として、ユヅ先生とお別れするのは、ものすごくものすごく残念だ。
中等部の生徒の中でもそう思う人はたくさんいると思う。特に、ユヅ先生との関わりが一番多かったクラスでは、離任の話を知って涙ぐんでいた子もいたと聞いている。
決めた誓いを果たすために「別れ」が必要ならば、(残念だけれども)あえて喜ぼうと思う。
人生には出会いと別れがある。
別れがあるからこそ人の世は美しく、出逢いがあるからこそ人の世はすばらしい。
日本中にたくさんの学校があって、そのなかにウチの学校があって、中等部と高等部とに別れていて、1年と2年と3年があって、1年も6クラスに別れていて。
そのなかで、ユヅ先生はせきね組に厳しくもあたたかい理科の授業をしてくれた。
長い長い人生のなかで、たった一瞬だけ歩いている道が重なった。
この、ものすごい巡り合わせ。
せきねにも目標があり、果たすべき誓いがあることを思い出したひとときだった。
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