かがやいていこう きらめいていこう
 
 
 入学式。初めてせきねは君たちに出会った。
 なにか心もとなさそうな雰囲気だった。
 不安、おびえている、と言い換えてもいい。

 それが。
 この1年間で、みんなはぐんぐんと成長していった。
 仲良くなったり、時には険悪になったり、さまざまな喜怒哀楽を抱えながら。
 皆で考え、力を合わせ、行動していった。

 特にこの最後の3日間は、驚くことばかりだった。

 校長・教頭をはじめとして、クラスに関わった先生を呼んで記念撮影をした。
 普通、こんなことってない。ウチはものすごく動きの激しい学校だから、校長も教頭も空いている時間自体がとても少ないのだ。(ちなみに現在、教頭先生は新学期まで海外視察に出かけている。あの日・あの時間でなければ、撮影に参加できなかったかもしれない)
 代表委員の子たちがひとりひとりの先生の所へ行ってお願いをし、みんなの普段の学校生活への取り組みが認められて、撮影に参加してくださった。
 依頼をしに行く人に真剣さがなければ、断られるだろう。
 普段から良くない集団だったら、断られるだろう。
 もちろん、教員にだって写真撮影が好きではない人もいる。
 けれど、みんなの振る舞いが素晴らしいと思ったから、先生方はみな、記念撮影に入ってくださったのだ。
 
 一生懸命な人、真剣な人、誠実な人。
 時には軽んじられるかもしれないが、そういう人の思いが、環境を変え、あらゆる人を動かしていく。そうやって人類の歴史は拓かれてきた。

 知らないうちに、みんなは手紙のやりとりをすることにしていた。
 それは、新入生合宿の時にせきねが思っていたことだった。
「どんなにいろいろなことが起きても、一番最後には、お互いを認め合うことができて、寄せ書きなり手紙なりを書き合うような仲間になってくれるといいなあ」と。
 全員に対して個々に意見を述べる、これはものすごい労力である。(たとえば通知票の所見を書くのはひと仕事だ)
 その苦労を乗り越えるほどの友情や思いやりがないと、やり遂げることは難しい。
 でも、みんなの中から手紙を書こうという企画ができ、それぞれに取り組んだ。

 担任は置いていかれたかのように、明るく朗らかに、そしてまぶしく輝く君たちの姿をただ見ているしかない。
 青空に映えて咲く、桜を仰ぎ見るように。
 とてもとても、うれしい。
 そして少しだけ、さみしい。

 今日で、この組組はおしまい。
 二度と戻らない、歴史の1ページ。

 どうかお元気で。
 ますます健やかに在らんことを。
 ますます勢いよく在らんことを。

 ますます光あふれる日々を過ごされんことを。

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