笑顔でヒット曲、様変わりする卒業式 大津の小・中学校

 いよいよ3月は卒業式シーズン。各小中学校では準備が進んでいるが、近年、式で歌う曲の定番だった「仰げば尊し」や「蛍の光」は影を潜め、壁画など大型の卒業制作も姿を消すなど、少しずつ変化が見られる。
 背景には、子どもたちの意識の変化や学校側の事情があるようだ。大津市内の小中学校を訪ねた。
 「僕らはきっと待ってる君とまた会える日々を…」。子どもたちがピアノ伴奏に合わせて練習しているのは、歌手森山直太郎さんのヒット曲「さくら」。仰木の里東小では、今年の卒業式で巣立つ児童がこの曲を歌う。6年の鄭伽衣さん(12)は「テレビとかでよく流れていて、前から知っていた。リズムが取りにくいけど好き」と笑顔で歌っていた。
 開校8年目の同小では、「蛍の光」や「仰げば尊し」はこれまで歌っていないという。笠谷辰夫教頭は「『仰げば尊し』などは歌詞が難しい。卒業式向けの曲がたくさんあるので、その中から式にふさわしい曲を選んでいる」という。
 事情は中学校でも同じようだ。北大路中では、教本などから3曲を歌うが、「蛍の光」と「仰げば尊し」は含まれていない。太田廣史教頭は「歌詞の内容やメロディーが時代に合わなくなっているのでは。ハーモニーのきれいな歌を歌いたいという生徒の希望もある」と事情を話す。
 卒業の思い出に行われてきた卒業制作も様変わりしてきている。
 唐崎小は今年、卒業制作として唐橋焼きの壁飾りを作った。「すでに数多くの壁画やモニュメントがあり、校内に飾る場所がなくなってきた。痛んでくると維持管理も大変で、今年は個人で持ち帰る作品にした」と田川幸伸教頭。
 卒業制作を取りやめる学校もある。石山小では、今年は卒業制作に代えて、3月に6年生全員が1週間かけて学校の清掃やペンキ塗りなどを行う予定だ。竹村修校長は「学校週5日制で、大型作品を作る時間的余裕がない。ボランティア精神を養ってもらおうと、奉仕活動を行うことにした」と話す。
 その一方で、増えているのが「対面式」や「フロア式」と呼ばれる卒業式のスタイルだ。卒業生が在校生や保護者と向かい合う形で着席し、体育館の中央付近で卒業証書の授与が行われる。
 10年前から対面式をとり入れている打出中は「生徒数が減り、1人ずつ卒業証書を授与するようになり、写真を撮る保護者や在校生からも距離が近いので見やすい」(藤田隆教頭)という。
 滋賀県教委は「フロア式は大津市など湖南を中心に少しずつ広まった。ステージに上がりにくい障害のある子にも、卒業証書が手渡しやすい」と利点をあげる。
 こうした卒業式の変化について、滋賀大教育学部の木全清博教授(社会科教育)は「ここ10年ほどで、蛍の光などは歌われなくなった。直接蛍を見たことのない子どもは、歌詞のイメージがわかないのだろう。時間がない中でも、学校側は知恵を絞って思い出に残る卒業式を考えていくことが重要」と話している。(京都新聞)
[2月28日15時30分更新]
  
 
 卒業式も、他のさまざまな出来事と同じように、「全世代共通の感覚を共有し得るもの」から、「それぞれの世代の感慨を強めるもの」へと変化しているということなのだろうね。
 
 時代に即した、良い変化ならばそれでかまわない。
 明るく楽しい卒業式も、また「あり」だろう。
 
 
 ただ。
 ……蛍を見たときないから「蛍の光」が歌えない、ってどうよ?
 見たときないからやめるんだったら、学校でやることのほとんどは廃止なんじゃないか?
 小説。古典。歴史。生物。地学。などなど。
 
 状況分析の仕方か、インタビューのまとめ方がおかしいように思う。

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