校内をうろうろしたら。
2003年9月10日 空き時間を使って、高等部の化学準備室へ、ミシマ先生やユウジ先生に会いに行く。
「ヒートアイランド」という説明文を扱っていて、自分の言っていることが本当に正しいのか、聞いてもらいに行ったんだよね。
それなりに勉強はしているけれど、やっぱり理科を専門にしている人の確認をもらえた方がいいからさあ。
なんでもその説明文によると、2031年頃の東京は、一番暑いと42度までいきかねないんだそうだ。
ナマ卵を車の中で放っておくとゆで卵?(まあ実際には破裂しちゃうのかもしれないけど)
で、中学1年生用の説明文だから、当たり障りのない結論で文章は終わっているんだけど、納得いかなかったんだよね。
なにせ、どんな質問にもド直球で答えちゃうせきね(仮名)センセだからさあ。
で、用意したのが東京都議事堂屋上緑化のデータと、この夏にやってたオモシロ企画・打ち水、のふたつ。(時間の都合で、授業では屋上緑化を取り上げてみた)
大江戸打ち水大作戦 http://www.uchimizu.jp/
「コレって東京都全部でやったらどうなるかねぇ?」って聞いたら、「ものすごい上昇気流が起きて千葉・埼玉・神奈川は大豪雨になるんじゃない?」とか言ってた。
「じゃあその水が東京にもどってきて洪水だね!」
「山梨はフェーン現象で大火事!」
「打ち水で首都壊滅! 日本最後の日!」
なんか空想科学みたいで、げらげら笑ってしまった。
いやはや、環境問題って何がどう影響するか読み切れないから難しい。
生態系だってブラックバスやアメリカザリガニなんか有名な話。
もてはやされているケナフだって、日本に定着しちゃったら大変なことになるよ。パルプになっちゃうぐらいのでっかくてたくましい植物が、そこらじゅうに生えだしちゃったらどうなることやら。(今は冬が寒くて年を越えられないなんて言われているけれど、それこそ温暖化のご時世だし)
===================
夏休みの課題をばんばんと外部のコンクールに出しているんだけど、目を通した時点で、どうしても批評がキツくなってしまう。
ボクの担当している子たちは、片っ端からやり直しをさせられて大変である。
やっぱり、道徳やボランティアや環境問題の授業は必要だ。
コーンの繊維を原材料とした土に還る袋とか、コーンでできたノートPCとか、斬新で画期的な授業を見たり、話を聞いたりするのだけれど、授業計画が立てられない。まだどう授業をすればいいかの実感が伴わないんだよね。
困ったものだ。
===================
放課後に去年授業を担当したシバタ君を見かけた。Yシャツをホコリで薄汚れさせながら、重そうな段ボール箱を運んでいた。
聞けば。
校舎3階の進路指導室で不要になった冊子類を段ボール30箱、ゴミ置き場に運んでいるらしい。しかも、ひとりで。
「他の子は?」
「(そうじに)来ませんでした」
そうじ当番は全部で6人、シバタ君以外の5人はサボったのだ。
「ま、やらないと終わらないんで」
5時を過ぎるまでひとりでせっせと重い荷物を運び、そう怒りもせずに言う。
ほとんど運び終わりかけていたのだが、思わず手伝わずにはいられなかった。
なにせシバタ君は腰が悪い。吹奏楽でしばらくマーチングを休んでいたくらい。
進路指導室の教員も、クラス担任も、同じ部活の仲間も、もちろんサボった生徒も、誰も気付かなくても、シバタ君はずっとひとりでそうじを続けていた。
ボクが、気付かなくても。
本人が怒らないので、ボクも怒れない。
「メシ食いに行こう」って誘ったら、「ミシマ先生のところに勉強を教えてもらって、それから部活なんで」と言われてしまった。
こうして、この子はずっと自分のすべきことをやっていくんだろうなあ、と思った。
「ヒートアイランド」という説明文を扱っていて、自分の言っていることが本当に正しいのか、聞いてもらいに行ったんだよね。
それなりに勉強はしているけれど、やっぱり理科を専門にしている人の確認をもらえた方がいいからさあ。
なんでもその説明文によると、2031年頃の東京は、一番暑いと42度までいきかねないんだそうだ。
ナマ卵を車の中で放っておくとゆで卵?(まあ実際には破裂しちゃうのかもしれないけど)
で、中学1年生用の説明文だから、当たり障りのない結論で文章は終わっているんだけど、納得いかなかったんだよね。
なにせ、どんな質問にもド直球で答えちゃうせきね(仮名)センセだからさあ。
で、用意したのが東京都議事堂屋上緑化のデータと、この夏にやってたオモシロ企画・打ち水、のふたつ。(時間の都合で、授業では屋上緑化を取り上げてみた)
大江戸打ち水大作戦 http://www.uchimizu.jp/
「コレって東京都全部でやったらどうなるかねぇ?」って聞いたら、「ものすごい上昇気流が起きて千葉・埼玉・神奈川は大豪雨になるんじゃない?」とか言ってた。
「じゃあその水が東京にもどってきて洪水だね!」
「山梨はフェーン現象で大火事!」
「打ち水で首都壊滅! 日本最後の日!」
なんか空想科学みたいで、げらげら笑ってしまった。
いやはや、環境問題って何がどう影響するか読み切れないから難しい。
生態系だってブラックバスやアメリカザリガニなんか有名な話。
もてはやされているケナフだって、日本に定着しちゃったら大変なことになるよ。パルプになっちゃうぐらいのでっかくてたくましい植物が、そこらじゅうに生えだしちゃったらどうなることやら。(今は冬が寒くて年を越えられないなんて言われているけれど、それこそ温暖化のご時世だし)
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夏休みの課題をばんばんと外部のコンクールに出しているんだけど、目を通した時点で、どうしても批評がキツくなってしまう。
ボクの担当している子たちは、片っ端からやり直しをさせられて大変である。
やっぱり、道徳やボランティアや環境問題の授業は必要だ。
コーンの繊維を原材料とした土に還る袋とか、コーンでできたノートPCとか、斬新で画期的な授業を見たり、話を聞いたりするのだけれど、授業計画が立てられない。まだどう授業をすればいいかの実感が伴わないんだよね。
困ったものだ。
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放課後に去年授業を担当したシバタ君を見かけた。Yシャツをホコリで薄汚れさせながら、重そうな段ボール箱を運んでいた。
聞けば。
校舎3階の進路指導室で不要になった冊子類を段ボール30箱、ゴミ置き場に運んでいるらしい。しかも、ひとりで。
「他の子は?」
「(そうじに)来ませんでした」
そうじ当番は全部で6人、シバタ君以外の5人はサボったのだ。
「ま、やらないと終わらないんで」
5時を過ぎるまでひとりでせっせと重い荷物を運び、そう怒りもせずに言う。
ほとんど運び終わりかけていたのだが、思わず手伝わずにはいられなかった。
なにせシバタ君は腰が悪い。吹奏楽でしばらくマーチングを休んでいたくらい。
進路指導室の教員も、クラス担任も、同じ部活の仲間も、もちろんサボった生徒も、誰も気付かなくても、シバタ君はずっとひとりでそうじを続けていた。
ボクが、気付かなくても。
本人が怒らないので、ボクも怒れない。
「メシ食いに行こう」って誘ったら、「ミシマ先生のところに勉強を教えてもらって、それから部活なんで」と言われてしまった。
こうして、この子はずっと自分のすべきことをやっていくんだろうなあ、と思った。
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